かつて炭鉱マンを支えた炭鉱電車。これを保存・展示するため、福岡県大牟田市から熊本県荒尾市の万田坑(まんだこう)へのお引越しが行われました。

1月12日午後8時半ごろ、福岡県の三井化学大牟田工場を出発したのは、三池炭鉱専用鉄道の車両、通称「炭鉱電車」です。

細い路地をギリギリで切り返し、荒尾市の万田坑へと向かいます。炭鉱電車は1891年から炭鉱が閉山した1997年まで、石炭を運ぶだけでなく炭鉱に携わる人たちの移動手段として利用されました。

昨夜は貴重な電車の引っ越しを一目見ようと沿道にも多くの人が。

そして午後10時すぎ、およそ7キロの道のりを1時間半ほど掛けて万田坑に到着しました。

三井化学の職員
「無事に万田坑に着いてホッとしています。原料を運んでくれた炭鉱電車ですので、壊すことなく荒尾市で活用いただけるということで本当に良かったと思っています」

荒尾市は、今後、春の一般公開を目指して建屋や線路を整備し、2両のうち1両は走行出来る状態で保存するということです。