熊本市に移住した人数は、2015年度は13人でしたが、2019年度には100人を超えています。移住者が熊本に注目する理由に迫りました。

1年前、東京から熊本市に移住した橋本 敬吾(はしもと けいご)さん。システムエンジニアです。


システムエンジニア 橋本 敬吾さん
「本社自体は東京にあるんですけど、熊本にオフィスがあってそこに所属している」

勤務するIT企業がテレワークを推進していて、生活の拠点ごと熊本に移しました。


この企業には、東京から熊本に移住した社員が5人います。

ワークスアプリケーションズ 木口 義教さん
「災害リスク。拠点分散することで、いざという時のリスク回避にもつながる」


さらにこの日は、移住を検討している東京本社の宮澤さんが、1週間のお試し期間として熊本にやって来ていました。


妻と小学生の長男と3人暮らしの宮澤さん。熊本は子育てするのにぴったりな環境だと感じたといいます。

宮澤 茂さん
「何度か家族旅行で来たこともあって、自然が多いところがいいなと」


宮澤さんは、東京にいた時もテレワークが中心で、熊本に移住しても仕事への影響はほとんどないと考えています。

宮澤さん
「また来月もう1回お試しで来る予定があるので、家に持って帰ってフィードバックを家族にしながらもう1度確かめに来たい」

今、熊本市では首都圏で働いていた人が転職せずに移り住む「テレワーク移住」する人が増えています。

熊本市 経済政策課 前田 剛 課長
「場所を選ばない働き方がはやっている。移住の後押しになっていると考えます」


新型コロナウイルスの流行をきっかけに、テレワークが一般的になりました。今、家賃など比較的物価が安い地方が注目されていて、人口減少と向き合う地方都市の間で移住者の取り合いになっているということです。


熊本市も、移住する人に60万円を支援するなど取り込みに力を入れています。

前田 課長
「移住はやはり都市間の競争。移住候補者に熊本の魅力をいかに伝えていくかが課題だと思っています」


1週間のお試し移住を終えた宮澤さんは、疲れを癒しに同僚とサウナへ。熊本を気に入ったようです。