赤黒い汁でグツグツと煮込まれる大根。
これは10月に熊本市の郷土文化財へ指定された白梅天満宮の「風神大根(ふうじんだいこん)」です。
いつ、誰が始めたのか分からない伝統行事を取材しました。
今日(11月14日)熊本市中央区細工町の白梅天満宮に地域の人が集まり「風神大根」を作りました。

風神大根保存会 北岡史匡さん(39)「おいしいじゃダメなんですよ。ヒーって言うぐらい辛くないと、風神大根は名乗れないかなと」
風神大根保存会 宮﨑榮明さん(89)「おいしいと言われたら困るんですよね。うわー辛い!食べられん!というのを期待しているんですよ」

大事なのは「美味さ」よりも「辛さ」。赤い色の正体は、びっしり入った唐辛子です。
風神大根保存会 松田清見さん(89)「風邪が流行らないよう、ということを祈念して、ずっと毎年これを作って町内の全世帯に配っている」
白梅天満宮の風神大根は無病息災を祈るため70年以上前から実施される伝統行事です。

男性だけで大根料理を作り「ふた口と食べられないほど辛い」と言われ、食べると1年は風邪をひかないと伝えられています。
さて、今年の出来は…?

「あ~ 辛い! 大丈夫」
この行事は、いつ誰が始めたか、記録は残っていませんが、作り方はしっかりと受け継がれています。
風神大根保存会 北岡史匡さん(39)「代々守られているんで、僕たちも続けないといけないですね」









