陸上自衛隊の男性隊員が、訓練中の熱中症で死亡したのは教官などの注意義務違反として、男性の遺族が提訴しました。

提訴したのは、陸上自衛隊第8師団に所属していた当時31歳の男性隊員の遺族です。
訴状によりますと、男性は去年2021年9月20日、訓練中に重度の熱中症の疑いで病院に運ばれ、およそ1か月後に死亡しました。

男性は、熱中症になった訓練の7日前から食欲減退や発熱などの症状を自衛隊熊本病院に訴えていたということです。

原告側は、隊の准看護師や教官が熱中症の危険性を予見できたにも関わらず、男性を訓練に参加させたことは職務上の注意義務違反だと訴え国に約1億1300万円の損害賠償を求めています。

訴えを受けて陸上自衛隊西部方面総監部は「訓練の関連で亡くなった隊員がいることは事実だが、内容を精査しているためコメントは差し控える」としています。