南九州で製造された酒の品質を評価する酒類鑑評会の表彰式が、熊本市で開かれました。

熊本国税局は毎年、熊本、大分、宮崎、鹿児島で製造された清酒や本格焼酎の品質を評価し、製造者を表彰しています。

今年(2025年)からは時代の変化も反映して、「本格焼酎」の部門に、特別な製造方法を取り入れた「チャレンジの部」と「炭酸割りの部」を新設。

審査の結果、熊本県関係としては「チャレンジの部」で瑞鷹東肥蔵の『東肥一本槍刻』と、松下醸造場の『萬屋次兵衛』が優等賞に選ばれました。

松下醸造場の『萬屋次兵衛』

麦焼酎の『東肥一本槍刻』は、蒸留と貯蔵の段階で異なる焼酎をブレンドしたことで、バニラやキャラメルを連想させる樽由来の甘い香りの焼酎に仕上がったということです。

瑞鷹東肥蔵の『東肥一本槍刻』

また「清酒」部門では熊本酒造研究所の『香露』や、山村酒造の『れいざん』などが優等賞に輝きました。

日本の「伝統的酒造り」が世界文化遺産へ登録されたことを追い風に、海外への販路拡大を目指す酒造業界。表彰式の後に行われた研究会には、関係者500人余りが集まり、他社の酒の味や香りを熱心に確認していました。

熊本県内の酒造会社「日本での好みと海外での好みは全く分けて考えたほうがいい。いろいろなマーケティング調査をしながら拡販に努めています」

大分の酒造会社「香りの高いお酒、それと甘みを感じるお酒が非常に外国の人に喜ばれる。輸出に力を入れている蔵もあるので、それに乗り遅れないように頑張っている」

【2025年の出品状況】

◇清酒部門
21者が104点を出品、20点が優等賞

◇本格焼酎部門(一般酒、チャレンジ、炭酸割り)
146者が599点を出品、142点が優等賞