ロシアによるウクライナ侵攻から3年。熊本にも戦火から逃れてきた人たちがいます。母国の惨状に心を痛めながらも新たな目標に向かう24歳の女性を取材しました。
「動物と一緒に仕事すると楽しい」
生まれたばかりの子犬を世話するべレズナヤ・レナさん(24)。

3年前にウクライナから避難してきました。当初は群馬県の日本語学校に通いながら工場で働いていましたが、1年半前から熊本市の動物病院でアシスタントとして働いています。
竜之介動物病院 徳田竜之介院長「テレビで『動物に関わる仕事がしたい』というから、それを見て、うちで勉強しなさいということで呼んだの」
べレズナヤ・レナさん「動物と一緒に仕事すると楽しくなる。一番楽しいのはオペ室の中で手伝うとき」
時折、笑顔も見せるレナさんですが、日本から約8000キロ離れたウクライナには、両親と、まもなく18歳という徴兵の対象年齢になる弟が残ったまま。家族が暮らす北東部のハルキウはロシアに近く、今も空爆が絶えません。
レナさん自身も戦争によるPTSDを発症し、心に傷を抱えながら仕事を続けています。
レナさん「戦争はひどいことと思います。終わりが見えない、とても悲しい」
レナさん「心配です、すごく心配です。家族のこと、友達のこと、みんなウクライナにいる」

院長はレナさんの心境をこう代弁します。
徳田院長「仕事している時は一番楽しいんですよ。忘れるから。だけど夜1人の時とか、飛行機の音を恐がるよね。花火大会も恐がるから、そういうトラウマ的なものはまだ残っている。精神的なダメージやショックは大きいはず」









