刑務所にいた経験を踏まえて立ち直り支援に取り組む福岡市の男性が、犯罪歴のある人たちへの支援の重要性を熊本県庁で訴えました。

自身も経験した、出所直後の受刑者が直面する厳しい現実とは。

25歳で暴力団に 8回の実刑判決

カオサポート博多 中溝茂寿 代表「受刑者は社会に見えない壁を必ず作っている。逆に社会も受刑者に対して見えない壁を作っている」

再犯防止に向けた熊本県の講演会で講師を務めたのは、福岡市で罪を犯した人たちの立ち直り支援に取り組む中溝茂寿(なかみぞ もとひさ)さん(58)です。

中溝さんは25歳で暴力団に入り、2017年までに覚せい剤の使用や傷害などで8回の実刑判決を受け、あわせて20年以上服役しました。

しかし最後にいた高知刑務所で、別の受刑者から「一生刑務所生活で良いのか」といさめられ、周囲にいる高齢受刑者の実情を目にして更生の道へ進みました。