熊本県の防災消防ヘリ「ひばり」は去年(2023年)約180回出動し、病人やけが人、遭難者の救助などにあたりました。
新年度、新たなメンバーを迎え急ピッチで戦力アップを目指す訓練の現場を取材しました。
ひばりを運行する県の防災消防航空隊。県内各地の消防組織から厳しい条件をクリアして配属された精鋭です。

この日は要救助者が山間部にいるという想定での訓練。危険を伴う訓練ですが、要救助者を安心させるため穏やかな表情や声かけを心がけます。

隊員「介添えで私が手伝うので動けますか」

隊員「手、ここ握ってて下さい」

約20人の隊員のうち3人が今年度加入したばかりです。
その1人、梅本智文(うめもと ともふみ)隊長は、これまで熊本市消防局で救急や災害対応を担当していました。
県防災消防航空隊 梅本智文隊長
「熊本地震のあとはヘリでしか出来ない救助もあったので、航空隊に来て自分の力が使えれば」

まだ経験が浅いメンバーがいても出動はいつあるかわからないため、今急ピッチで訓練を重ねています。
梅本隊長は機内から指示。

40センチほどの狭いスペースに隊員を着地させるため細心の注意を払います。
果たして、訓練のできは?
県防災消防航空隊 草野猛副隊長
「もうちょっと低くてもいいのかなと思います(着地スペースまで)あと50センチくらい低ければスムーズに降りれるかなと」

隊員「今日どういう風にロープを降ろそうかとかコミュニケーションとってですね、訓練の中で試して見ようとか最初のうちはやって行ってもいいんじゃないかと」
午前の訓練を終え昼食の時間です。
隊長・副隊長 冗談のやりとり「きょう揚げてきた?朝から」

休憩時間はほっと一息。オンとオフの切り替えを大事にしています。
救急、救助に加え災害応急対策にもあたる、ひばり。
運行を担う隊員たちは日々スキルアップをしています。
県防災消防航空隊 梅本智文隊長
「(隊員)全員が1つのチームとなって、家族のように付き合えるようなコミュニケーションをとりながらまずは安全運航に務めめていきたい」
