◆強さのポイントは、ぶれない体幹と「どんなに逆境でも諦めないこと」

沢松さんが見る武方選手のストロングポイントは、重心が常に低く下半身が安定していること。どんなボールが来ても体幹がぶれることなく、またメンタルが強いため試合で競って大きなポイントが来た時に、ものすごい強さを発揮するだろうと見ています。
また柳川高校テニス部の本田健児監督は武方選手の強さのポイントについて「どんな試合の逆境に遭遇しても諦めないこと」と回答。「諦めないことと粘れる技術がピタッと同化する時間帯が多い」と分析しています。
実際に武方選手の強さを見ることができたのが、優勝を決めた「第45回全国選抜高校テニス大会」の決勝戦。2セット先取した方が優勝ということで、まず武方選手は対戦相手の相生学園・山本夏生選手に第1セットを取られます。続く第2セットは5-2(武方)となり、あと1ゲーム取られると終わってしまう・・・というところまで追い詰められます。ここから武方選手は粘り、反撃を開始。5ゲームを連取し5-7(武方)で第2セットを奪い返します。ファイナルセットも4-1(武方)とリードを許したところから5ゲームを連取。4-6(武方)で大逆転勝利を収め、No.1プレイヤーの栄冠を手にしました。

優勝後のインタビューで武方選手は「苦しい状況だったが、駆けつけてくれた保護者やチームの皆の応援が心強く、応援のおかげで優勝できた」と話しました。
◆武方選手の今の心境と今後の目標

今の心境について武方選手は「今までは追う立場だったので何も思わなかったが、優勝すると追われる立場になるので精神的にはきついが、これからさらに上を目指すには今まで以上のトレーニングが必要だと思う。また日本一になったら私生活も見られると思うので私生活を改め、初心に戻ることを意識して日々の練習や生活を送っている」と話してくれました。
また今後の目標は「インターハイの団体とシングルス、ダブルスの3冠を達成すること」。自己分析をしっかり行い「粘り強いだけでは世界のパワープレイヤー達に勝っていくのは難しいので、攻めていくことが必要」と、これから世界に羽ばたいていくために何が必要なのかについても考えていました。
武方選手は9月にニューヨークで行われる全米ジュニアの予選に出場が決まっています。今後の活躍を応援しています!







