◆バラスト水も活用

また、海賊対策として船のバランスをとるバラスト水を放水して、甲板に上がらせないようにする訓練も日ごろから実施。操舵室からの監視はもちろん、船のスピードにも注意を払っている。


◆安全性と経済性

松本船長「海賊の危険性があるアラビア海とマラッカ海峡はフルスピード。危険性のない海域は燃料消費を抑えた省エネで航行する。フルスピードなら19日くらいで行くところを、速力を落とせば21日かかりますと、そうすると2日間余分に航海することになるので、単純にいうと2日分の船のコスト(人件費・食料費など)が余分にかかることになる。その余分にかかる2日間のコストと、フルスピードで航行したときと減速して航行したときの燃料のコスト差を考えながら航海している」



◆当時の日章丸は…

RKB久間「ホルムズ海峡に入りました。オマーン湾とペルシャ湾を結ぶ海域です。きょうは波も穏やかでゆったりと日章丸を迎えています。60年前、日章丸がここホルムズ海峡を通過するときは、イギリスの軍艦に見つからないかと乗組員も緊張していたことと思います」