◆AIを活用した画期的なシステム

この問題を解決するため、オングリットホールディングスが開発したのが、「マルッと図面化」というシステムです。現場で撮影した写真をAIがつなぎ合わせ、さらに、画像からひび割れなどの損傷やチョークを読み取って自動で図面を作成してくれます。システムを導入したことで業務にかかる時間はこれまでの8分の1まで短縮されたといいます。

オングリットホールディングス 福嶋隆之さん「現場に行った後に図面を書かないといけなかったら、丸一日何もできないと思うんですけど、現場に行き、午後5時に帰ってきて、(自宅に)帰ることができるようになる」

◆「人の目」で確認する作業 障がい者施設に委託

ただ、2割ほどはAIでは判別できないものもあるため、人の目による確認が必要となります。こうした業務は、現在、障がい者就労支援施設に委託しています。

ホップ・ステップ・カムラック! 本村春征さん「ピンク色で書かれているところは、画面にチョークを書かれているところですね。そんなに難しくはないです」

人手が足りず困っていた技術者の業務から、誰でも分かる形にして作業を切り出し、さらに就職弱者と呼ばれる人たちの雇用も生み出しているのです。

ホップ・ステップ・カムラック!管理者 堀内規生さん「可能性はまだまだ広がっいくかな、と我々も考えていますし、携わる通所者もやりがいがあると思うので、非常にマッチしていて良いのかなと思っています」

オングリットホールディングス 森川春奈社長「就職弱者と呼ばれる方にお仕事を提供したいという思いが、元々起業の時からあって。特に、やっていることがインフラの関係だと分かりやすく、やりがいを感じていただきやすい。親御さんからお手紙をもらったりすると、本当にうれしい気持ちになりますね」