船の背骨「キール」を確認

「船の中心を貫くキール=竜骨が確認できます。非常に大きな木材で、成人男性の胴回りほどの太さがあります」

確認できたのはキール=竜骨をつなぎ合わせた部分で当時の造船技術を推し量るうえで貴重な資料となる発見です。

1隻目でも見つかったキールは、船首から船尾にかけて貫く船の「背骨」にもたとえられる構造材です。

韓国・木浦 2012年

元の時代に作られた中国の船からは木をつなぎ合わせたキールが確認されています。

国学院大学 池田栄史 教授
「キールの一部が繋ぎ目のところからボキッと折れて海底に落ちたみたい。その落ちたキールの折れたところの部分、ちょうど繋ぎ目のところからボキッと折れている感じなんですけど、そのあたりの観察を今している」

3隻目の東側ではキールが折れてその先は失われていて、保存状態は良くありませんでした。

松浦市 文化財課 内野義 課長
「残念ながらその全容解明には至ることができませんでした。しかしながら当時の造船技術の解明に結びつくような貴重な資料が見つかったというふうに考えております」