
市の担当者「町界町名地番整備事業を1981年から行っています。自治会の単位を整理するの目的です。伯玄町1丁目は、小倉や春日と併せて『若葉台西』の町名に変更されました」
◆『伯玄』の名前を残したい!市に嘆願書

春日市では40年ほど前、宅地開発が進み、人口が急激に増えました。その影響で地番が複雑となり、地区ごとの人口や面積にも格差が生じました。これを解消するため、春日市が町名の整備を進めたのです。その結果、図の赤で囲われた「伯玄町1丁目」は「若葉台西1丁目」に名称が変更されました。一方、青で囲われた「伯玄町2丁目」はと言うと。

市の担当者「青い地区も『宝町』の町名に整備する意向が当時あったと思います。住民から『伯玄』の名前を残したいと要望を出されまして、伯玄町2丁目として残っているのです」

伯玄町2丁目に本店を構える創業55年の和菓子店「富貴」です。2代目店主の松本弘樹さんが当時のことを詳しく教えてくれました。

松本弘樹さん「1丁目が町名変更になったものの、2丁目は残したいとおやじが中心になって署名活動をしました。嘆願書を春日市に出したという経緯です」
松本さんの父・美智也さんは春日市が伯玄町2丁目を宝町5丁目に変更しようとした際に、名前を残そうと地域住民の署名を集めて回ったといいます。美智也さんがそこまでして伯玄町の名前を守ろうとしたのはなぜだったのでしょうか―。







