原油高は“蒸気”にも影響?



「重油を使ったボイラーです。衣類の乾燥や仕上げの工程などあらゆる場面で必要となる蒸気を発生させています」(RKB小畠健太)

クリーニング工場は、乾燥機やスチームアイロンでしわを伸ばす仕上げなど、ほとんどの工程で「蒸気」を必要とする。蒸気を発生させるボイラーを稼働させるため、1つの工場で月に5000リットルもの重油を使う。

さらに、衣類をかけるハンガーにも影響が・・・

「ハンガーは原料がナフサによるので、原油の高騰にはあまり影響はされなかったんですけど、やはり原油の高騰幅が上がってからですね、10%位の値上げがメーカーから来て非常に痛手です」(永石社長)

もはや打つ手なし・・・廃業する業者も

パンジークリーニングは、客から預かった衣類を集約し、稼働する工場を絞り込むなどコスト削減を図っている。今のところ価格は据え置きのまま営業を続けている。しかし、コロナ禍と原油高騰のダブルパンチを受け、すでに廃業する業者も出てきているという。

「何社かすでに廃業されたところもあります。まず平和であると言うことが一番だと思いますし、それによって原油が安定的に供給される、結果的にはやはり原油が下落して、安いコストで出来るというのがありがたい話だとは思う」(永石社長)