年の差60歳以上で「気心が知れた」と理屈 「被害者の心情に思いを致さず」裁判所が厳しく非難

裁判で中西被告は、少し話した程度で、60歳以上も年の離れた被害者と「気心が知れたと思った」などと理屈を述べつつ、「被害者に触れ、それによって性欲を催した」と供述していた。

これに対し、福岡地裁は、「犯行に至る道筋を自ら作り出し、被害者側の心情等に思いを致すことなく犯行に至った点は、強く非難すべき」と厳しく指摘した。

福岡地裁「本件の経緯等に照らせば再犯の可能性なしとはいえない」

福岡地裁は「本件は原則として実刑を選択すべき事案である」との判断を示した。

そのうえで
・被告に前科前歴がないこと
・一応反省の弁を述べていること
は有利に考えることはできるが、
・何らの被害弁償もできていないこと
・本件の経緯等に照らせば再犯の可能性なしとはいえないこと
などの不利な事情も考慮したとして
懲役1年8か月の判決(求刑:懲役3年)を言い渡した。