伝説の「実相寺アングル」

「実相寺昭雄特集」は福岡市のKBCシネマで開催中ですが、6月28日(土)の上映後、登壇あいさつがありました。日本経済大学で特撮と漫画を研究している坂口将史准教授(34歳)と、佐井大紀氏(31歳)が登壇。司会は、特撮大好きのRKB冨土原圭希アナウンサー(27歳)が務めました。みんな若いです。

日本経済大学の坂口将史准教授(右)

冨土原:特撮に来て『ウルトラマン』『帰ってきたウルトラマン』『ウルトラセブン』を演出していくわけなのですが、かなり前衛的で、さまざまな評判があったみたいですね。

坂口:王道としての怪獣映画・怪獣番組というものとは違う絵面を作る方で、異色の監督でもあるし、スタッフの方たちにとっても「あの実相寺さんが、すごい絵面を撮ってる」と。ラッシュのフィルムを見に行った人もたくさんいたそうですし、スタッフの方々にとってもクリエイター的な意味での評判はすごく良かったみたいですね。

坂口:今日拝見した作品も、「実相寺アングル」と俗に言われるような、極端なアップだったり、ドラム缶の穴の形にカメラのフレームを合わせ、四角形のテレビのフレームとは違う形にするというところとかを、もう既にここでやっている。それらが、特撮の場面で『ウルトラマン』『ウルトラセブン』で出てきている。「原点を見た」とすごく感じました。

冨土原:実相寺昭雄さん特有の画角だったり、撮り方を、「実相寺アングル」と言うわけなのですが、まさにそれがふんだんに使われている。