◆医師の8割が反対?「急すぎる」
一方で医師からは反対の声も数多く聞かれます。福岡県宗像市の外科医院の理事長で、福岡県保険医協会の会長を務める林裕章医師に聞きました。

福岡県保険医協会・林会長「メリットはあるが、セキュリティの問題などもあり医師の8割が反対している。対応できない高齢者が取り残される懸念もあります」
病院などはさらに、マイナンバーカードの情報を読み取って利用するためのオンラインシステムを導入する必要があります。政府は来年3月末までに、原則、すべての医療機関と薬局に導入を義務付けていますが、対応できないところもあり実現は難しいといいます。
福岡県保険医協会・林会長「導入しないと保険医を認めないという、義務化が無理、停電が起きたらどうするのか、訪問診療はどうしたらいいのかとか課題も多い。デジタル化のメリットも分かるが、急に推し進めるのではなく、慎重にしてほしい」

このため福岡県保険医協会は10月20日に、方針の撤回を求める要請書を河野デジタル大臣に提出する予定です。
本田キャスター:
医療機関にとってはメリットが多いようにも思えるんですが、反対の声もあがっているんですね?

宮脇キャスター:
医療機関は今年度中にマイナカードを利用するためのシステムを導入することを義務づけられ、期間の短さや費用負担の問題が指摘されています。また、個人情報のセキュリティは本当に大丈夫なのか、トラブルが起きた時に医療機関が責任を問われるのではという懸念もあります。
さらに、高齢者がカードへの切り替えや利用に対応できず、窓口の負担がかえって増すのではないかという声もあるようです。
池尻キャスター:
政府は今回、ずいぶん急いでカードの普及や運用を進めようとしているように見えますよね。







