過去にも飲酒後、家族に暴力 元妻は鼓膜が破れた
廣瀬被告は、一度結婚している。2013年ごろまで13年ほど結婚生活を送った元妻が裁判で証言した。
検察官:廣瀬被告が酒に酔ったエピソードはありますか
元妻:夫婦げんかの末にたたかれたことがあります
元妻によると、2008年ごろ居酒屋で酒を飲んだあと、廣瀬被告と育児をめぐり口論になった。
もみ合いになったすえ、廣瀬被告は元妻に馬乗りになり、平手で10数発ほど顔面を殴打、元妻は、右耳の鼓膜が破れるけがを負った。
廣瀬被告からはこの暴力について「お前がしつこいけんたい」と言われたという。
2010年ごろには、家族と入った飲食店で酒を飲み、元妻の弟ともみ合いになった。
廣瀬被告は元妻の弟に馬乗りになり、こぶしで顔面を30回ほど殴ったという。
元妻の弟は、目の近くの骨を折る大けがをした。
元妻は、家庭内別居ののち、離婚した。
別居や離婚を後押ししたのは、当時、父親である廣瀬被告から柔道を習っていた息子の言葉だったという。
検察官:柔道について、長男は何か言っていましたか
元妻:「もうやめたい、やりたくない」としょっちゅう言っていました
道場では他の子より厳しいし、たたかれたりするので面白くないと
検察官:身体への変化はありましたか
元妻:チック症が出ていると指摘されました
強いストレスが原因でないかといわれました
離婚を決断したのは、長男からの「離婚してくれ、いつ離婚すると」という
言葉でした
検察官:事件のことを聞いてどう思いましたか
元妻:驚いたのと、「あーやったのか」みたいな感じでした
意外とは思いませんでした
検察官:事件後、長男から何か言われましたか
元妻:「離婚して良かったね、お母さんがそうなっていたかもしれんね」と
言われました
廣瀬被告は法廷で、元妻への暴行の回数について「2~3回と思いました、たくさん殴った記憶はありません」。
元妻の弟への暴行については「噛まれたのでそれを外すために殴りました、20~30回というのはどうかと思います」と述べている。