食糧難、飼育員が自力でエサを確保
戦争の余波は、日に日に動物園にも押し寄せました。
食糧難で手に入らなくなる飼料。
飼育員たちは自力で動物たちのエサを確保していたといいます。

金澤敏雄さん
「園内に家庭菜園を作って、それをウサギとかそういった動物の飼料にしたり、そのウサギたちは、トラとか、オオカミとかの食糧になる」
「猛獣を殺処分せよ」
1943年12月27日、旧日本陸軍は空襲で檻が破壊され猛獣が国民に危害を加える恐れがあるとして、熊本動物園に命令を下しました。
「猛獣を殺処分せよ」

各地の動物園で殺処分が行われる中トラ、ライオン、クマなどが次々と殺処分されました。
そして1945年4月、いよいよエリーにもその時が訪れます。

隣に住んでいた金澤さんは、その最期を覗いてしまったのです。