増改築工事が進められている福岡空港。来年春には2本目の滑走路の運用が開始される予定です。混雑緩和に期待がかかるものの、原則として国際線の離陸用としてのみ使用する方針が明らかになりました。
2本目の滑走路 来年3月運用めざし整備中

福岡空港では来年3月の運用開始を目指して、現在の滑走路の西側に2本目の「第2滑走路」が整備されています。

9月末には舗装工事が完了し、10月末には高さ94.2メートルの新しい管制塔が完成する予定です。
滑走路の増設 混雑緩和には不十分か

混雑空港に指定されている福岡空港。第2滑走路が運用されれば、1年間に可能な離着陸の回数は17万6000回から18万8000回に拡大する見込みです。
一方、課題もあります。1時間あたりの離着陸回数は38回が40回に増えますが、混雑緩和には不十分との見方もあるのです。
滑走路増設の総事業費は1643億円。本来であれば滑走路の間隔は1310メートル以上離さなければなりませんが、福岡空港の滑走路の間隔は210メートルしかありません。

国土交通省によりますと、滑走路の間隔が近接しているため精密進入ができないことや、国内線の航空機が使う場合は、現在の滑走路を横断する必要があることなどから、第2滑走路は原則として国際線の離陸用に限って運用するということです。