賛成する議員
「議員とそれを選ぶ市民の覚悟を問う数字だと受け止めている。市民の意見の届く政治 (議員8人)は不可能ではない」

この意見が唯一の賛成で、反対意見が多数を占めました。
反対する議員
「3月の副市長定数条例のお返しを連想させるような説明で、報復をにおわすような理由を述べている」

反対する議員
「その審議・判断で暴走は起きないのか。8人で妥当であろうか。(しっかり議論していく)ということであれば賛成できるが、現段階で責任をもって8人でよいというのは時期尚早」

1時間半以上に及んだ議論、そして…。
議長
「起立少数であります。よって本案は否決されました」
賛成1人、反対14人。石丸市長の議員定数半減案は、否決とされました。

議長
「議員定数は、議会の根幹に触れる重要な事項。議会制民主主義など考えながら慎重な対応をしなければならない」

会議を傍聴していた市民からは、さまざまな意見が聞かれました。

市民たち
「(市長は)あまりにも子どもじみた行動。否決されることが分かっていながら、極めてパフォーマンス的に出した。議会も(市長の)チェックをしてこなかった。これもものすごく頭にきている」

「仕事をしていない議員が多いことは市長が見ているので(定数削減は)正解。でないと眠ることはないから。する仕事がないから寝ている。定数削減は賛成だが、極端に16人から半分というのはどうかな」

石丸市長は…。
安芸高田市 石丸伸二市長
「(私は)“議会の暴走が極まった” とまで言っている。その暴走をマネしたのだから(今回の自分のやり方は)乱暴に決まっている。『こんなくだらないアホなこと、やらせないでください』というのが正直な思い。(政治の)本来の姿、機能のあるべき形を私は自分の任期の中で、市民に知らせたいと思ってわざわざ(市政運営の)スピードを落としてでも、政治の立て直しに注力していきたい。先々まで見通したときには必ず生きてくる。この街の改革・立て直しのためには絶対に必要だと思っている」

石丸市長は、こう述べたうえで「市民や議会などへの問題提起は、これからも必要に応じてしていきたい」としています。
人口およそ2万7000人の県北の小さな街で2年前、大きな期待を背負って就任した若き市長…。市長による「議会中、居眠りした」など議員の言動を指摘したツイッターでの発信をめぐる論争や、市長が進めた2人目の副市長人事のたび重なる否決。加えて、今回の議員定数半減案…。議会との対立は、長期化しています。
※どうしてこんな事態に?これまでのいきさつはこちらから
メガバンク出身市長VS市議会 “議員定数半減案“に至るまでのヒストリー 人口2万7000人の小さな街で…