ゼレンスキー大統領 G7首脳らのいる広島へ “2つの理由”

「きのうくらいから、ひょっとして対面でっていうふうなうわさが記者団の間でも流れ始めて、1回、政府は否定するんですよね。だけど、こういう形でセキュリティの問題もあったんだと思いますね。わたしは、おそらく大きな理由は2つあると思います。1つは、まずゼレンスキー大統領がG7でやっぱり連帯・支援をさらに深めてほしいということで、今ちょうどアラブ連盟の会議がちょうどサウジアラビアでやっているんです。そこにゼレンスキーさんが行かれると思うんです。それでアメリカの軍用機でおそらく岩国にやってくると思うんですけれども、そのうえで広島だと思うんですが。もう1つの理由は、やっぱり今、1991年、ソ連が崩壊した後、5000発の核が残されたウクライナは核兵器を放棄したんです。核兵器を放棄するから代わりに安全の保障というものをアメリカ・イギリス・ロシアからもらったにもかかわらず、今回、核を持っている国があからさまな武力の威嚇によって侵略戦争を今も続けている。決してウクライナで核の使用があってはいかんのですよね。それを被爆地・広島からメッセージを出す。ぜひ、原爆資料館にも行っていただいて、岸田さんも付き添えばいいと思うんです。被爆者の方にも会っていただいて、絶対、核はいかんのだというメッセージをゼレンスキーさんに出していただきたいですね。

― オンラインで予定されていたゼレンスキー大統領が実際にここに来ることになった。その背景もいろいろ動きはあったんでしょうね。
「おそらくですね。ごめんなさい。これ、まだ、わたしも今晩・あした、取材しなきゃいけないんですけども、やっぱりキーウに岸田総理が覚悟を持って行かれたということの答礼の意味もありますよね。あと、実は反転攻勢、ウクライナはこれから行う、すでに行われているといわれているんです。そういった中で、やはり長い戦争になる。場合によっては年をさらに越すおそれも残念ながらある中で、やはり支援を求めたいということもありますし、和平の道筋、そこもなんとかしていきたい。グローバルサウス(新興国・途上国)がいっぱい来ていますから、グローバルサウスの力も借りて、和平の道筋、中国への働きかけと、おそらくそういう願いもゼレンスキーさんはお持ちなんじゃないかなと思います。

― ゼレンスキー大統領ですけれども、あす20日、日本に到着して、あさって21日にG7サミットの首脳会議に対面で出席するということがわかりました。ここまでが今、わかっている情報です。