広島城で築城から400年あまりにわたって土の中に埋まっていた石垣の基礎部分が公開されました。

毛利輝元が400年あまり前に築いた広島城。天守は原爆で倒壊し、戦後に再建されました。

広島市は、この天守の石垣部分で発掘調査を進めています。3日は調査の現場が初めて報道陣に公開されました。

広島市文化振興課 秋本雅彦 学芸員
「この高さまで基礎石を持ってくるというだけでも大事業だと思います」

こちらが天守の石垣の基礎部分です。築城時の地表面は、いまより約60cm低く、さらにその下は、整地のため土に埋め戻されていました。

ここには広島城で使われた中でも最大級の大きさの石が人の力で運び込まれました。表面の加工などはされておらず、すき間に小さな石を詰めて安定させていました。

また広島城はもともと小高い場所に作られたのではなく、土を運び込んで、当時の地表面より6~7メートル高くしていたことが分かったということです。

広島市文化振興課 柳澤健輔 文化財担当課長
「当時つくった人はこのような高い石垣を大変苦労してつくった。400年間、土の中にあった石垣の基礎部を見ていただきたい」

広島市は6日に一般を対象にした現地説明会を開き、普段見ることのできない石垣の基礎部分を公開することにしています。