広島県府中市議会は19日の本会議で、2024年度の決算について、事務処理に疑義があるとして全会一致で不認定としました。府中市で決算が不認定となるのは、初めてです。

問題があったのは、旧料亭旅館「恋しき」での飲食事業です。料理人の好みに沿うために食器類約900点・750万円を随意契約で支出し、工事費として繰り越した財源を流用しました。

また、料理人を送迎する市職員に特例で旅費を支払うなどし、当初予算でゼロだった旅費に115万円が付きました。こちらも別の費用を流用しています。

市議から疑念の声が上がる中、19日の本会議で決算認定が審議されました。議員16人での採決で、全員が反対しました。執行後の予算に影響はありませんが、府中市で決算の不認定は初めてです。

府中市 小野申人市長
「説明が十分でなかった部分については、しっかり調査を、場合によっては外部の力も借りながら、しっかり調査を進めさせていただきたい」

議会は…。
本谷宏行議長「「必要であれば」というふうなことではなくて、やはり第三者委員を入れて調査していただいたうえで」

府中市は今後、関係者に聞き取りを行い、必要に応じて弁護士などと調査していく方針です。