広島高速5号線・二葉山トンネルの工法について検討する専門家の委員会は、トンネル工事に伴う地表面の変動が「収束した」と結論づけました。

広島高速5号線・二葉山トンネルは、約1・4キロメートルの区間を、大型掘削機=「シールドマシン」で7年かけて掘り進め、5月に貫通しました。

委員会を前に、トンネルのルートとなる広島市東区牛田地区の住民が意見を述べ、「いまも地盤沈下が続く」「障子が動きにくく不具合が進行している」など不安を訴えました。

委員会では、広島高速道路公社が、牛田地区の掘削工事が終わってからの1年間に地表面を計測したデータを提出。工事が始まる前と比べて沈下や傾きのデータが変わらないため、「トンネル掘削による地表面の変動は収束した」と結論づけると、委員会も承認しました。

公社では住民に安心してもらうため、今後さらに10年間、地表面の計測を続けるということです。

広島高速5号線トンネル施工管理委員会(長岡技術科学大学 名誉教授)杉本光隆委員長
「住民がこれから心配というのはよく分かる。今後、計測を10年間続けるので問題ないと思います」

広島高速道路公社 小倉宏彦 建設部長
「高速5号の工事はまだ残っています。2027年度上期の共用に向けて今一度、気を引き締めて取り組みたい」

今回の「収束」を受けて、今後は家屋調査や補償の交渉が始まります。