作業療法士 中広大悟さん
― こうしてテレビの前で話すのは直樹さんにとっては?
「すごいチャレンジですよ。この挑戦というのが、どっちに転ぶかわからないというのもあったんですけど」


「これで人前が気にならなくなったってなるかもしれないし、逆に見られたことでしんどくなるということも考えられるとなったときに、どっちに転んでも、この経験(テレビ出演)はプラスにしかならんと思ったんですね。もしも、しんどくなったら、ぼくらが助けるよっていうのがあるので」


本人がつらいとき、家族やまわりが寄り添うことが大切だと話します。


中広大悟さん
「ぼく自身、ボクシングやっていて思うんですけど、1人じゃ何もできない。正直、限界がすぐあります。そういったときに頼れるのがまわりの人、サポートなので、支え合いがめちゃくちゃ大切だと思います。どんな世界でも…」

最後に虐待や引きこもりなど、今後の取り組みについて聞いてみました。


中広大悟さん
「待っていても自分からなおそう、打開しようという人は少ない。だったら、こっちから出向いて、その人の困っていることに介入できたらということで “訪問型のサービス” を考えています」


さまざまな分野で訪問看護ができる組織作りを進めています。


中広大悟さん
「例えば、ぼくが行って、ボクシングで介入する人がいれば、違った方向からの介入、例えばダンスをしたいとか、勉強を教えてほしいとか、いろいろな介入があると思う。そこを複合的な感じで悩みを解決できるようなサービスがあればいいなと思っている」

激闘のボクサー生活を通して人の痛みを知ったという中広さん。人を笑顔にしたいと意気込みます。


作業療法士 中広大悟さん
「笑っているときって、とてつもないアイデアが出るんですよね。ということで笑顔というのは大切にしていきたい1つです」


― まさにライフワーク?
「そう。笑顔があるところには争いはないが、ぼくのテーマです」

  ◇  ◇  ◇

中広大悟さんのお話に「さまざまな分野で訪問看護」とありましたが、看護対象となる人のニーズは多岐に渡ります。例えば、なかなか外出できないことから美容師さんの協力も欠かせないかもしれません。中広さんは、さまざまな職種の人が得意分野を持ち寄れる組織づくりをしようと今、準備をしています。新型コロナで活動を自粛していましたが、いよいよ、これからです。年内には組織作りを本格化させたいと話していました。