自宅には入らず、いきなりシューズを履いて外出し、ランニング。


中広大悟さん
「体力とか身体機能を向上させて、それに伴って精神機能も上げていく。ボクシングとかで培ってきたことを今、実践としてやっています」


週1回、訪問し、リハビリなどを指導しています。


中広大悟さん
「健康じゃなくなると、できないことが増えるので、まずは規則正しい生活と自分の体力作りも必要になって来るので。だから、どう? 筋トレは続けているよね」


福原直樹さん
「はい。朝20回、お風呂入る前に20回」


1日40回は、1か月で1000回になります。


福原直樹さん(19)は、高校1年のとき、外出できなくなり、不登校が続いたそうです。中広さんは、3年前から訪問していますが、外出ができるようになるまでには時間がかかりました。


作業療法士 中広大悟さん
「まずはあせらない。時間をかけて信頼関係を作らないことには何もないと思っていたので。まず彼の心に入るというのをずっと思っていましたね」

福原さんも今では中広さんが訪問する水曜日を意識するようになりました。


福原直樹さん
「あした、水曜日だな、走るの嫌だなと思って寝ます。曜日とか日付けとか気にせず、ずっと家にこもっていたので。何も考えない、何も感じないのが、楽で」


「水曜日は走るという習慣があるので、気持ちの切り替えとか曜日を意識するようになりました」


大学進学も中広さんの影響が大きいそうです。


母親 福原浩美さん
「中広さんみたいな人の役に立つ仕事がしたいというので、今の大学を決めたので」


福原直樹さん
「ぼくが助けられたから。同じ思いをしてる人がいる。少しでもぼくみたいな人を手助けできたらみたいな感じですね」