外国人旅行客が急増する中、日本を代表する観光地・京都と広島の通訳ガイドが交流しました。尾道や福山をめぐった研修会に、どんなねらいがあるのでしょうか?

「お願いします」

あいさつを交わしているのは、広島県と京都市の通訳ガイドです。県観光連盟と京都市観光協会は3年前、連携協定を結び、毎年研修を行っています。ことしは、1泊2日の研修で福山市や尾道市をまわります。

京都の通訳ガイド
「京都でガイドするとき広島のことを聞かれることは多い。平和公園だけでなく福山の魅力を知りたいと思ってきた。あとおいしいものが楽しみ」

一行は、グループにわかれ広島県の通訳ガイドが京都市の通訳ガイドを案内します。県観光連盟によりますと、広島県に来る外国人旅行者の7割以上は、羽田・成田から入国した後、大阪・京都を経由する「ゴールデンルート」をたどるそうです。研修の目的は、京都のガイドにも広島を知ってもらって、外国人におすすめしてほしい…というものです。

広島県観光連盟 治田美樹さん
「(研修の目的は)京都のガイドさんに広島の観光地について知っていただくこと。そして、ガイド能力の向上。」

京都の通訳ガイド
「結構こわい、振動がある。(旅行客は)文化も学びたいし「一番槍レース」のようなアトラクションがあると、より興味をもってもらえるのでは」

広島の通訳ガイド 向井真珠さん
「城がたっている丘を蝙蝠山。福山の市章がコウモリと山。だから、今、バットマンと協力して、ゴッサムシティとシスターシティになりました!」

広島の通訳ガイド 向井真珠さん
「ガイドするとき鯱鉾(しゃちほこ)をどう説明されていますか?」
京都の通訳ガイド
「頭が虎で尻尾が魚。魚は水と関係がある。魚の形をしたタイルで、城に幸運のお守りとして設置されている」
広島の通訳ガイド 向井真珠さん
「『想像上の生物)鯱(しゃち)』は水を運ぶと信じられている。だから火事から城を守ってくれる」
京都の通訳ガイド
「普通は、鯱鉾(しゃちほこ)は対で設置されるが、何故か姫路城には11個ある。たくさんあるから姫路城は火事を恐れる心配はない…みたいな」