一時は“猛烈な勢力”台風18号 台湾周辺に長く停滞して熱帯低気圧に

4日9時、気象庁は台風18号が台湾付近で熱帯低気圧に変わったと発表しました。一時は“猛烈な勢力”まで発達した台風18号ですが、ここ数日間は台湾周辺で動きが非常にゆっくりとなり、台湾に接近・上陸後は急速に勢力が弱くなりました。

台風のエネルギー源は海からの潜熱ですが、動きが遅く同じような海域にいたことで海がかきまぜられたことで、潜熱の供給が少なくなっていましたが、さらに台湾に上陸後は地形の影響も大きく受けて急速に弱まりました。

台湾は九州とほぼ同じ面積があり、プレート境界に位置して南北に標高の高い山脈が走っています。

最も高い山は富士山よりも標高が高く4,000メートルに迫ります。上陸前に非常に強い勢力であっても、動きが非常にゆっくりで長い時間にわたって台湾付近にとどまっていると、エネルギーの供給が少なくなる上に、地形の摩擦の影響や高い山脈の存在で上空の風のバランスを大きく崩されるなどするため、急速に勢力は衰えました。