この時期は湿度も気温も高く、毎日毎日、汗をかきますね。着るものも色を選ばないと、汗がしみて目立ってしまいます。夏は汗に悩まされるという人も多いと思いますが、その汗はわたしたちにとってたいへん重要な役割をしているのです。

人間は、汗をかくことで体温を調節しています。大量の汗をかいて調節できる動物は、人間と馬くらいなのだそう。それでは、そのほかの動物はどうやってこの暑い時期に体温を下げているのでしょうか。

まず、イヌですが、汗をかくための汗腺は肉球にあります。そのため、汗は足の裏にほんの少しかくだけです。それだけでは十分ではないため、舌を出して呼吸をすることで、熱を放出します。

次にネコ。ネコは体中をなめて、水分が蒸発するときの気化熱で熱を逃がします。涼しさを保つために毛の手入れをしているのです。

最後はゾウ。ゾウは耳にたくさんの血管が通っています。耳を動かして体温を下げるほか、鼻で水を吸い上げて体にかけて冷やします。

これらの例を見てみると、人間の「汗で体温調節をする」行動はとても便利な機能であるように思えてきます。夏場は汗が面倒に感じてしまいますが、暑さから身を守るための大切な役割なのです。