被爆したバイオリンで犠牲者を追悼する奉献演奏が、先日、広島市の教会でありました。礼拝中に奏でられた特別な音色は、聴いた人たちの心にどう響いたのでしょうか。

広島市中区の広島流川教会です。77年前、爆心地から800メートルにあった広島流川教会は、多くの信徒が犠牲になりました。


創立135周年の記念事業として被爆バイオリンが演奏されました。焼けた黒い十字架が掲げられた礼拝堂で、教会員たちはその音色に静かに耳を傾けました。


この日、被爆バイオリンを弾いたのは、オランダ・アムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の楽団員・栗田智子さんです。


栗田さんは、広島流川教会の教会員で、被爆バイオリンの存在は今回、初めて知ったそうです。


バイオリニスト 栗田智子さん
「(被爆バイオリンは)26日に教会に届いて、まだ自分の楽器というふうにはなっていないんですけど。きょう、この日にこうやって弾かせていただくというのは、なんかやっぱり意味があるのかな。一生懸命弾きたいと思います」


被爆バイオリンは、当時、広島女学院の音楽教師だった白系ロシア人のセルゲイ・パルチコフさんが愛用していました。