イスラエルによるガザ侵攻から半年が経ちました。そのガザ地区ですが、長さ約40キロ、幅5キロから8キロほどの土地に約220万人が暮らしています。イスラエルとイスラム組織「ハマス」の戦闘は、当初は北部が中心でした。ガザ地区から出ることのできない住民は南部に避難しています。その南部にあるラファに入り、国連NPO法人で支援を続ける 清田明宏 さんに現状を聞きました。

ガザの支援を担っているUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)の保健局長・清田明宏 さんは、先月20日、ガザ地区に入り、住民への支援を続けています。
Q 今のガザの様子ってどういう状況なんでしょうか。
清田さん「私が入ったのはガザの南のラファっていうところなんですけれども、大量に人がいて大量にテントがいて、避難所もいっぱいで、道あるいは空き地の空いてるところには全てテントがある、そういう感じですね」

去年、10月7日に始まった戦闘開始から半年ー。「国境」を越えることのできないガザの住民は、国内避難を繰り返しています。
清田さん「半年間のうちに人口の8~9割の人は国内避難民になって、なおかつ2回3回4回、私が知っている方で12回避難したって方もいますので、本当に国内避難民がどんどん増えて、どんどんどんどん南にやってきて、戦闘が激しい北部から南部へ人が流れ込み、数少ない避難所の周りには人があふれかえっています。私たちの避難所をその一つ例にとると、もともと2000人が入ってくるようにきちんと準備したんですけれども、今の平均の避難所の避難者の数は4万人くらいなんですね。もともと2000人の避難所に4万人来るとどういうことになるかっていうと、例えば…一つのトイレは800人に使用するとか、一つのシャワーを3000人で使用するとか、そういう状態でもう、にっちもさっちもいかなくてですね」

ほとんどの人は学校の建物に入りきらず、周辺の空き地にテントを張って生活しています。
清田さん「一つ一つのテントにだいたい10人以上が住んでるっていうふうに聞いていますので、だいたい4メートルから5メートルぐらいのテントに10人以上ですけど本当に折り重なるようにして寝ている。そして今、本当にどんどん暑くなってきていますので、暑くて大変だってことをよく聞きます」

この時期、ガザ地区の気温は日中、30℃近くまで上がり、テントの中は40℃ぐらいになるといいます。生活環境が厳しさを増す中、さらにー。