アメリカ軍那覇軍港の浦添市への移設をめぐり、沖合を『T字型』に埋め立てる計画案などについて日米が合意してからまもなく1か月です。新たな節目を迎えた那覇軍港移設について、浦添西海岸の現場で“待った”を叫び続けている人たちもいます。
行楽日和の日曜日。浦添西海岸は家族連れなどで賑わいました。
中村陽輝さん「署名って簡単に出来るので、よろしければこれを友達とか職場の仲間に、横に広げてほしい」

南風原町在住で、印刷会社に勤めている中村陽輝さん。去年の11月から続けているのが那覇軍港移設に伴う埋め立て反対を求める署名活動です。
中村陽輝さん「止められないにしても声を上げないと。黙っていたら容認と一緒なので。やりたい放題は本当にまずいと思いますね」
2018年、浦添西海岸道路が開通。車窓からの景色を初めて見たときから、この景観に魅了されました。
中村陽輝さん「こんな海が今まであったと知らなくて。すごく感動したのを今でも覚えている」

しかし去年、那覇軍港移設に伴う埋め立て計画を知り、SNSを通じて知り合った仲間と始めたのが署名活動でした。これまでに3万3000人の署名が集まっています。
署名活動をする市民「こんなきれいな海で自然が残っているのをわざわざ壊して埋め立てるのは自然のこと何も考えていない」
署名活動をする市民「自然を壊してまで、軍港を造ることはない。聞き入れられることはないかもしれないが、民意を示すために兵庫県から来ました。このために」
署名活動を通して多くの人と話し、分かったことがありました。それが…
Q埋め立てられる話を知っていました?
海岸を訪れた人「若い人を中心に知らない人も多いかもしれない。僕も最近まであまり知らなかったので」
海岸を訪れた人「そうなんですか?それはちょっと初めて知りました。ひどいなぁ…」

圧倒的に”埋立て計画”を知らない人が多いということでした。
中村陽輝さん「丁寧な説明が国や県から特にされていない。既定路線でやらないといけないという感じで突き進んでいるが、市民や県民の声をしっかり聴いて欲しい」
返還合意から49年。新たな節目を迎えた那覇軍港の浦添移設。国や県、関係自治体には、引き続き、様々な声に耳を傾け、より一層丁寧に議論を深めることが求められます。