藤井聡太八冠の誕生で将棋の人気が高まっていますが、25日は囲碁の話題をお伝えします。初心者でも気軽に囲碁に親しんでもらおうと大分市にユニークな「カフェ」がオープンしました。
大分市光吉にある建物。一見すると囲碁を打つことができる碁会所のように見えます。
(田辺記者)「熱心な対局が行われている碁会所の風景から180度回るとカフェが広がっています」
9月15日にオープンした「囲碁とごはん」。碁会所とカフェが共存するちょっと変わった空間です。
(囲碁とごはん・眺野敏宏代表)「ご高齢の方が多いので、囲碁の人口の若返りになればと思って始めました。藤井聡太先生に持っていかれているので今はちょっと苦戦していますね」
代表を務める眺野敏宏さんは今年1月に父からこの施設を受け継ぎましたが、常連客は平均80歳で、碁を打つ人は減少。新たな客層をつかむため、36年の調理師経験で培ったグルメを提供しています。
看板メニューのチキンカレーは20種類のスパイスで煮込んだ奥深い香りと味わいが特徴です。自家製プリンは手作りにこだわっていて、固めの食感で本格的なスイーツに仕上がっています。こうした大胆な業態変化に常連客の反応は…
(常連客)「いいんじゃないですか、まだちょっと少ないけどね。もう少し囲碁人口が増えるといいね。今来ているのは年寄りばかりだから」
少しずつ店に興味を示す人も増え始めていると話す眺野さん。食を求める人たちと碁を囲む人たちがつながっていけば囲碁愛好家の裾野が広がっていくと信じています。
(囲碁とごはん・眺野敏宏代表)「碁会所に入っていただいて新しい出会いが生まれて、おじいちゃんとお孫さんとか女の子が一緒の空間にいるちょっと想像つかないですけどそういう空間ができたらな」
世代を超えた囲碁人気復活へのチャレンジが始まっています。