大分が全国に誇る特産品「カボス」。県内有数の産地、竹田市でこのカボスを新たなまちづくりにつなげようというイベントが始まっています。
竹田市で9月1日に開かれたイベント、その名も「竹田城下町KABOSUでわっしょい♪」。市内の飲食店など36店舗が参加し、カボスを使った特別メニューを味わってもらおうと初めて開催されました。
(竹田町商店街振興組合・土居丈直理事長)「竹田を食で盛り上げたいと思ったときに、カボスはどうだろうと。『カボスでわっしょい!街を盛り上げよう』ということになりました」
大分が日本一の生産量を誇るカボス。2020年度には全国の99パーセントを占めていて、昨シーズンはおよそ4300トンを出荷しています。この中でも県内トップクラスの産地が竹田市です。

市内では玉のまま青果として出荷するカボズが2011年には415トンありましたが、生産者の高齢化などにより昨シーズンは3分の1程度の149トンまで減少。10月にかけてカボスの出荷の最盛期を迎える中、生産者は今回のイベントが竹田産カボスの消費拡大につながればと期待を寄せています。
(JAおおいた竹田市かぼす生産出荷組合・飛賀洋一組合長)「地元での消費がやっぱり一番大事じゃないかなと。竹田のカボスはいいよということをどんどん広めてくれればというふうに思っておりますので、今回非常にありがたいイベント」
今回初めて取り組むイベントでは「カボスチャレンジ月間」と題して市内の飲食店で竹田のカボスと料理の新たな組み合わせを探してもらい、抽選でブランド豚などが当たるキャンペーンを実施します。
このうち「KRONE CAFE」では、客からのオーダーがあればメニューに無料でカボスをトッピングしていて、一押しは冷やし汁なし担々麺との組み合わせです。
(高橋宏明記者)「カボスのすっきりとした爽やかさとピリ辛の担々麺が絶妙にマッチしてとてもおいしです」

他にもカットして冷凍したカボスを氷代わりにしたカボスジンジャーエールなどオリジナルのメニューで新たな魅力の開発にトライしています。
(KRONE CAFE・西出和継さん)「今回、こういう企画がいい機会になって、新しいカボスの使い方が見つかると店側もうれしいですね。竹田=カボスみたいな雰囲気ができるといいかなと思います」
また、人気飲食店の「竹田丸福古町店」では人気のからあげをはじめ、定食や揚げ物の注文に期間限定でカボスを添えて提供しています。料理との相性がよく客からの評判も上々です。
(客)「味と匂いがやっぱりいいですね。地元だからやっぱりかけたほうがおいしいですね」
(竹田丸福古町店・高松哲也店長)「地元の方にとってカボスっていうのは身近な物であるので、うちの店舗だけじゃなくて、他の店舗でも色々なカボスを使った料理を出していますので、それで竹田の良さが伝えられればいい」

有数の産地から新たな魅力の発信へ。一丸となってカボスで竹田の街を盛り上げようとしています。