海外では主流 日本での導入に向けた「4つの壁」
イギリス、フランス、アメリカ、カナダなどの欧米ではすでにいくつかの国で導入されていますが、低所得者の生活支援や子育て支援など、何を政策目標としてこの制度を運用するかは国によって違います。
イギリスは最も大掛かりにこの制度を導入しており、先に述べた様々な「控除」を一元的に行えるようにしています。一方、日本でこれを実現するには、いくつかの大きな課題をクリアしなければなりません。
1.所得の正確な把握: 自営業者など、現金のやり取りも多く正確な所得が把握できていない職種について国がどこまで正確に把握できるか。
2. 資産の扱い:「所得は低いが、莫大な不動産や金融資産を持っている資産家」をどう扱うか。資産も考慮に入れないと不公平が生じる。
3.財源の確保: 多額の借金を抱える日本で、かなりの額になりそうな給付のための財源をどう調達するか。
4.単位の問題: 対象を「個人」単位で計算するのか、それとも「世帯」単位で見るのか。「103万円の壁」の議論とも密接に関わりがある。
加藤氏は「国が何を支援したいのか、低所得者の生活なのか、子育てなのか、国の姿勢を映し出す鏡になる」と語ります。議論はまだ始まったばかりですが、私たちの将来の生活に直結する重要なテーマです。「難しい言葉だから」と敬遠せず、今後の議論の行方に注目していく必要があります。






















