「自由」「経済面」賛否さまざま
学校の制服について、街の人はどのように考えているのでしょうか。
(街の人)「学校の特色が出るので、制服はあっても良いのではないかと思います」「私服でも良いと思います。本人の好きなようにして自由に選べたらいいですよね」「制服はあった方がいいのではないか。大学に入って毎日着る服を考えるのが少しめんどくさい」「親の立場から考えると制服があった方が楽。私服は友達と比べたりしてお金がかかってしまうかも」「制服はなくてもいいと思う。十人十色だし、人それぞれ個性もあるわけだから」
一方、県立大分舞鶴高校では1951年の創立以来、女子は「セーラー服」、男子の冬服は「学ラン」というスタイルを続けてきました。来年の春からは、LGBTQに対応するため、男子も女子もスラックスを導入します。

男女ともにブルーグレーのブレザーと紺のスラックスが加わり、これまでの制服と自由に選択できるようになります。
大分舞鶴高校 田所伸教頭:
「冬服のスカートとブレザータイプの上着にするといった組み合わせも自由としています。男女関係なく、自分の好みで制服を着こなせる形にしています」
さまざまな意見が聞かれる学校の制服事情。専門家は子どもの選択を尊重する大人の姿勢が必要と指摘します。

名古屋大学教育発達科学研究科 内田良教授:
「実際制服を着たい子どもたちもいますので、そういった意味では制服でも私服でも選べるということはすごく大事です。自分で考えて、自分で選んでいく経験を日常的に子どもにやってもらい、大人もどっしり構える。そういった教育の在り方をこれから模索していく時代だと考えています」
制服の伝統を守りながら、多様性や主体性を尊重する新しい取り組みは、次世代の学校生活のあり方を考える上でも大きな一歩となりそうです。