学校の制服について、県立大分上野丘高校が来年度以降、私服を許可する方針を決めました。制服の伝統を重んじつつ自由な服装を認める取り組みをめぐって、街の人や教育の専門家からは、さまざまな意見が上がっています。
大分県内で初の「私服通学」解禁へ
公立の全日制高校で「私服」を許可するのは、大分県内では大分上野丘高校が初めてです。これまで制服通学が当たり前とされてきた考えから大きく舵を切ることになります。一方で、創立140年の歴史を持つ同校では、制服そのものは従来どおり維持する方針です。

大分上野丘高校 大村健一郎副校長:
「制服そのものは伝統もあるし、愛着を感じてきている状況にあると思っています。その中で多様性をどういう形で反映させるかというところでの検討でした。TPOを考えたうえで自ら選択して着用していくことで、主体性を発揮してほしいと考えています」
教育問題の専門家は、これまで進んでいたジェンダーレス化の流れに加え、コロナ禍をきっかけに私服化する学校が増えてきたといいます。

名古屋大学教育発達科学研究科 内田良教授:
「コロナ禍によって、できるだけ服装を洗いやすくするということで自由化にした。そういったことをきっかけに全国的に進学校を中心に私服化の動きが進んでいます」