台風14号の影響により、大分県由布市にある湯平温泉が大きな被害に見舞われました。2年前の7月豪雨で大きな打撃を受け、復興に取り組む中での再びの災害に旅館関係者から落胆の声が聞かれました。
(糸永記者)「由布市の湯平温泉です。護岸がえぐられ、複数の家屋が倒壊しています。横を流れる花合野川は濁流が続いています」
大分県由布市湯布院町湯平では、温泉街を流れる花合野川沿いの家屋が倒壊する被害が出ました。近くの人によりますと、家の住民は避難して無事だということです。2年前の7月豪雨で4人が亡くなるなど甚大な被害を受けた湯平温泉。復興の道なかばでの再びの災害で、現場を目の当たりした旅館関係者から落胆の声が聞かれました。
(湯平温泉観光協会・麻生幸次副会長)「なんじゃこりゃ、あんまりやな。言葉が見当たらない、ひどい」

さらに湯平温泉一帯では、18日夜から一部で停電や断水が続いていて、給水車による水の供給が行われていました。
(住民)「水がないと料理もできない」「お風呂もないから大変です」
温泉街の周辺にある道路では陥没被害も確認され、現在1.9キロにわたって全面通行止めとなっています。2年前の7月豪雨でも被災し、復旧作業中でした。
地元の旅館関係者は「この道路は日常生活だけでなく、観光客に来てもらうためにも非常に重要な場所。復旧が進んでいただけに辛い」と話していました。
県の大分土木事務所によりますと、復旧の見通しは立っていないということです。