通信制高校の生徒数が増加しています。背景には不登校が増えていることがありますが、最近は将来の進路選択を見据えて通信制を選ぶケースもあります。多様化する教育の現場を取材しました。
通信制高校の生徒数が過去最多に
この春、大分市に開校した通信制の勇志国際高校です。大分校の入学者73人のうち通学生は41%、残る59%は自宅学習するネット生です。
通信制高校は国の設置基準が弾力化された2003年以降、全国的に学校数・生徒数ともに急増。2023年度の生徒数は26万4974人にのぼり、過去最多となりました。
通信制課程を設置している大分県立爽風館高校。この日は、年14日間ある「スクーリング」登校日にあたり、授業が行われていました。爽風館高校でも通信制の生徒は増えていて、今年度はおよそ1200人が在籍しています。
爽風館高校 石井圭一郎校長:
「生徒数が1.5倍ぐらいと急に増えてきている。自分が必要な授業を取っていく学び方としては、大学のような自分で自由に学べる良さを感じている子が多い」
増加の背景には不登校が増えていることがあります。実際、爽風館高校では、正式な統計はないものの、8割以上が不登校経験者ということです。