長崎原爆資料館の展示リニューアルをめぐり『有識者らの議論をまとめた長崎市の方針』に対し、被爆者らでつくる市民団体が日本の加害の歴史の展示を維持するよう申し入れました。

申し入れをしたのは「世界に伝わる原爆展示を求める長崎市民の会」です。

原爆資料館の展示方針をめぐっては、先月までに4回有識者による専門的な議論が行われ、長崎市が「被害と加害の両方について 多角的な視点から考えられるよう客観的事実に基づいた展示とする」方針をまとめています。

これに対し市民団体は、市が示した展示案で、現在の「日中戦争と太平洋戦争」のコーナー名が「原爆投下に至る歴史」と変更されていることなどから、日本の加害の歴史の展示が縮小されるのではと危惧しています。

崎山昇さん:
「日中戦争にかかわる加害展示を改変・縮小しようとしているのではないかとの強い疑念を生じさせる」

市民団体は「日中戦争と太平洋戦争」のコーナー名や、「南京大虐殺」の記述の維持などを求める申し入れ書を市長ら宛に発送。
今月末に開催予定の審議会で市側が示す『基本計画の素案』に申し入れが反映されるか注目したいとしています。