国の文化審議会は国指定史跡『長崎原爆遺跡』に新たに爆心地公園そばの川と山王神社境内の2つを追加するよう文部科学大臣に答申しました。

国指定史跡『長崎原爆遺跡』に追加される見通しとなったのは、爆心地に隣接する『下の川』です。

78年前の8月9日、学徒動員されていた工業学校の生徒らが水を求めて亡くなった場所で、当時の川の流れをいまも留めていることなどから長崎市が推薦していました。

もう一つは爆心地から800メートルの山王神社で、すでに指定されている『二の鳥居』に加え、被爆クスノキをはじめとした『境内』が指定されることになります。

山王神社 舩本貴之 禰宜:
「こちらのほうにですね、掘り起こしたら石造物がいくつか出てきた。(原爆で)壊されてそのままの形でどこに運びようもありませんので、埋めてしまった」

2021年には参道と思われる石が発掘されるなど、境内には多くの遺構が残っているといわれています。

「(追加指定が)たくさんの方に原爆の悲惨さを知ってもらうことになれば良いなと思っています」

国の史跡『長崎原爆遺跡』には、爆心地や旧城山国民学校舎など 5か所が指定されていて、今回の追加指定で合わせて7か所となる見通しです。