長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)は “被爆前の日常写真” を通して、原爆がもたらしたものを感じてもらう新たな取り組みを進めています。
「被爆前の日常アーカイブ」は、RECNAが国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館から委託を受け制作しているインターネット上のサービスです。
被爆前後と今の風景を見比べることで“今と変わらない人々の営み”が一瞬で失われたことが分かります。

被爆前の日常が原爆の悲惨さを物語る

滝の前で撮った一枚。

浦上駅のホームでの一枚。

写真に収められているのは、原爆が投下される前の長崎の日常です。

今年5月、長崎市の野母崎小学校で開かれた特別授業。

RECNAの林田光弘さんが平和学習の教材として取り上げたのが『被爆前の写真』です。

長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)林田 光弘特任研究員:
「8月9日から始まってしまうと大変な話から始まるけど、大変じゃない時期もあって、楽しかった時期もあって、将来の夢を持っている時もあって、それがだんだん戦争が激しくなると自由が少なくなって」

被爆後ではなく、被爆前の写真を使ったのは、当時も今と変わらない暮らしがあったことを知ってもらい、一瞬で幸せが奪われた原爆の悲惨さをより身近に感じてもらうためです。

林田さん:
「びっくりしたのは隣のお姉さんの乗っているこれなんですよ。キックボード!」

児童:「今の自分たちと同じ感じ。幸せそうな暮らし」

児童:「戦争は怖いイメージがあったけど、その前は楽しいこともいろいろあったんだなと」