8月9日の平和祈念式典で鈴木長崎市長が初めて読み上げる平和宣言の骨子が28日、発表されました。

鈴木市長と14人の起草委員で検討してきた今年の平和宣言。
核使用のリスクが高まる中「78年前に何が起こったのか」という原点に立ち返り核抑止からの脱却を求めます。

冒頭では、長年、核廃絶運動を牽引し6年前に亡くなった被爆者・谷口稜曄さんの言葉を引用し被爆の実相を伝えます。

また、G7広島サミットで核戦争をしない意思が確認された意義に触れる一方、核抑止を前提とした考えを批判し「核兵器をなくすしかない」と訴えます。

鈴木史朗 長崎市長:
「私自身、両親が被爆者である被爆二世でございます。次世代を担う者としての責務を強く感じているからこそ、長崎を最後の被爆地にするという強い決意、その願いを訴えさせて頂きます」

このほか、日本政府には核兵器禁止条約への署名・批准や平和憲法を守るよう求めるものの、複数の委員が指摘した防衛費拡大への懸念には言及せず、要因となっている北東アジアの軍縮と緊張緩和に向けた外交努力を求めるに留めます。

長崎平和宣言は10か国語に翻訳され、8月9日市のホームページにも掲載されます。