次世代へ続く健康被害が訴えられている「カネミ油症」の2023年度の検診が、長崎県五島市を皮切りに13日、始まりました。

今年度の検診は、全国12府県17カ所で実施される予定で、長崎県内では、被害者が集中した五島市など4カ所で行われます。

油症の原因物質であるダイオキシン類は、発覚から半世紀以上たつ今も、多くの被害者の体内に残っていて、母乳や胎盤を通して子どもに移行したケースも確認されています。

被害者からの訴えを受け、国は、2021年から、認定患者の子と孫を対象にした調査に着手しており、次世代にも広く油症検診を受診してもらい、現在の健康状態把握を進めたい考えです。

認定患者の60代男性:「(子どもは)検査は受けていないですね。子どもには言っていないし。世間の風評というか、あんまり知られたくないっていうかな」

長崎県内の油症検診は、8月6日に福江市で、9月13日に長崎県庁でも行われる予定です。