ハウス内の“温度・湿度”のほか“二酸化炭素量”をAIで一括管理
【住】このほかの分野で行政としての取り組みはありますか?
【平】今、まさにAIを使ったシステムの開発、実証実験が行われています。


生産量、全国5位の菊。
県は菊の生産量拡大を図るため、国の『戦略的スマート農業技術等の開発・改良事業』を利用し、2025年度を目途に菊をハウス栽培する際の管理システムの構築を図っています。

このシステムではAIを使って、ハウス内の換気や温度、湿度の管理はもちろん、植物が光合成をするうえで重要な二酸化炭素の供給も行うことができます。

このシステムが完成した場合、離れた場所にハウス施設をもつ生産者にとって、一か所一か所移動し、状況確認をする必要がなくなるため、これまでよりも時間や費用を無駄にせずにすむことになります。

長崎県農林技術開発センター 主任研究員 久村麻子さん:
「たくさんハウスを持って忙しい方、というのも、他のハウスに手を取られていてもしっかり管理ができるし、若くて初めてやるような方でもよく分からなくても、しっかりといいものができるという機械を目指しています。
『品質の均一化』とか『出荷時期がきちんと出せる』とか。皆さんが儲かってもらえるような機械を目指して(システム開発を)行っています」

【平】これは人手の部分とデータ活用の部分の両方の『スマート農業』です。
このシステムは、菊のハウス栽培のために開発されていますが、菊に限らず、いちごなどのハウス栽培の作物にも応用できると思われますので、今後の長崎県の農業にとっては重要なシステムになると思われます。