8月9日の平和祈念式典で長崎市長が読み上げる平和宣言文を検討する起草委員会の最終会合が8日開かれました。

最終会合では、前回、委員から挙がった意見を受け市側が修正案を提示。G7広島サミットの成果文書【広島ビジョン】について、核抑止論に基づいた内容を問題視する文言が加わりましたが、評価と批判の度合について被爆地としてどう発信するか意見が分かれました。

長崎原爆被災者協議会会長の田中重光委員は「広島ビジョンは核抑止論を正当化した。これを評価していいのか」と疑問を呈しました。

長崎大学核兵器廃絶研究センターセンター長の吉田文彦委員は「広島ビジョンについて歴史的なことだと基本的には思っている。評価を何もしないというのはどうかと思う」と意見を述べました。

委員長の鈴木史朗長崎市長は
「全て否定すべき内容かと言うと決してそうでもない。評価すべき点ば評価すべきと」との考えを示しました。

また会合では、「日本の軍事力増強への懸念も盛り込むべき」などの意見が出されました。

長崎市は、今月末までに宣言文をまとめる方針です。