長崎市のJR長崎駅周辺は元々海で、埋め立てで造成された場所です。
このため大雨になると頻繁に冠水していました。

この“冠水対策”として長崎駅周辺では、25mプールおよそ26杯分の雨水を貯めることができる 長崎県内初の設備が整備されていて、5日、小学生が現場に“潜入”しました。

長崎市・西坂小学校の4年生が見学したのは、冠水対策として長崎県内で初めて設置される高さ2メートル、幅4メートルの“雨水貯留管”です。


海に近く、地盤も低いJR長崎駅周辺は、潮位の影響を受けやすく、“大潮”や“満潮”と大雨が重なると、雨が川まで排水されないため、道路が冠水する原因となっています。

冠水被害を減らそうと、地中に設置されるのが“雨水貯留管”です。

川に排水しきれなかった雨水は、貯留管に貯まるため、水が地上に逆流せず、道路の冠水を防ぎます。
JR長崎駅周辺には、およそ1.2キロにわたり貯留管の設置が進められていて、小学校の25mプールおよそ26杯分の雨水を溜めることができるということです。

西坂小の児童らは、貯留管の仕組みについて説明を受けたあと、水の大切さや、まちの未来を考えながら、貯留管の側壁に思い思いの絵を描きました。




児童:
「(描いたのは)虹です!」

「でっかい土管(貯留管)が、地下に埋まるんだなと初めて知りました」

長崎市上下水道局下水道建設課・綾部 公尊課長:
「近年起こる線状降水帯による豪雨、局地的な雨もございますので、維持管理とか運用面で対処していきたい」

貯留管の設置は来月完了予定で、児童らのイラストつきの貯留管が、地下から市民の暮らしを守ります。