ちょっとひととき…懐かしい “昭和の長崎”を感じてみてください。
NBCライブラリーに残る 昭和40年代の貴重な映像の一コマです。

長崎の街は今、大きく変わろうとしていますが、変わらぬ姿で市民の足として愛されているのが、長崎の"路面電車"です。

今回は、高度成長期の昭和43年、人口増加による市街地の拡大に伴って、路線が延伸された際のニュース映像からお届けします。

昭和43年(1968年)6月、当時終点だった『思案橋』から、320m先の『正覚寺下』まで線路が延長されました。

思案橋付近は自動車の通行量の増加により、大変混雑していました。路線の延伸により終点を移すことによって、混雑を解消しようという狙いもありました。

当時は、全国各地で路面電車が廃止された時期で、路線延長は珍しい事だったようです。

新たに終点となった『正覚寺下』では記念式典が開かれ、長崎電気軌道の脇山社長(当時)がテープカットして、延長路線での運行開始を祝いました。

花飾りの一番電車が発着するシーンを見ていると、『正覚寺下』の電停は線路の下を流れる川を暗渠にして、乗客の乗降場が造られたことがよく分かります。

思案橋付近の電車通り一帯を、広いサイズで撮影しています。
車や路面電車の間を縫うようにして、歩行者が通りを横切っています。

この付近はゆるやかな坂道になっており、長崎の市街地が坂の上へと拡大していった様子も感じ取れます。

ちなみに『正覚寺下』の停留場名は、2018年に観光客にも有名な『崇福寺』へと改称されましたが、現在でも1号系統と4号系統の始発駅です。
時代は変わっても、長崎の路面電車は市民や観光客を乗せて走り続けます!

放送局が撮影した 長崎の映像を配信している“ユウガク”より