■ 自然の猛威の前に "人間は無力"

大雨による被害は近年でも起きています。


去年8月には、雲仙市で土砂崩れに巻き込まれた家族3人が犠牲となったほか、西海市では増水した用水路で流されたとみられる女性2人が遺体で見つかりました。


県警の警察医を33年間務めた瀬戸口さんは、検視を通して人の命と自然災害に向き合いました。

瀬戸口さん「人間っていうのは本当に儚いですよ。きのうまで元気だった人が、ある日突然、何かの理由で命を絶つ。そういう死を無駄にしないためにも、自然との共生をしないといけない」


奥山で40年近く自治会長を務める浜下さんは、次世代の防災リーダーを育てることが急務だと感じています。


浜下さん「(地域の防災)リーダーとなる人が、それなりに気象の勉強もして、地域のいわゆる状態も知るような人が何人かおらんと避難ということはできんでしょうね」

自然の猛威の前では人間は無力であることを奥山の犠牲者は伝えました。

大水害から40年のいま、命を守るために過去の災害を知り、避難について考えることが求められています。